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2010-06-20

6.19新日本大阪大会セミファイナル ”髪切り戦” に、完全支配されました(10/06/20 No.1)

 6.19新日本大阪大会、そのポスターに謳われたキャッチコピーは、「大阪、完全支配」。

 終わってみれば、新日本がNOAHを(ほぼ)支配したといっていい大会でした。新日本がNOAHとの2大タイトル戦に、勝利したのですから。

 新IWGPジュニアチャンピオン・プリンス・デヴィットと、防衛を果たしたIWGPチャンピオン・真壁刀義が、並び立ち、勝ちどきをあげるさま、NOAHに劣勢を強いられてきた新日本にとって、宿願の光景でした。雌伏の時を経た新日本の、逆襲宣言に見えました。上気しながらであるならば、完全支配と表現できる局面だった、そう言ってもいいでしょう。

 ただ、僕の心が完全支配(コントロール)された試合は、その両選手権ではありませんでした。どちらも悪い試合ではなかったし、試合後のエクストラステージもハッピーだったけれど、 ”完全支配” とまでは言えない感じ。

 セミファイナルで行われた棚橋VS矢野の髪切り戦、棚橋が勝って宿願を果たしたあの試合こそ、僕が完全支配された試合です。両国、福岡であまり評判のよろしくなかった、あの連戦シリーズの最終戦が、です。

 入場ランプに、バーバーでお馴染みの三色回転灯が屹立し、傍らに理髪師がスタンバイしている仕掛けといい、矢野が試合前にお客さんの髪をバリカン刈りしたことといい、いちいち抜群なお膳立てがありました。くわえて、試合も、髪切り要素があることから、想像以上にハラハラする白熱戦が展開されます。総体として、厳しい大阪のお客さんを熱くさせた(ように見えた)好試合。これだけでも、過去の汚名をすすぐ、なかなかの状況です。

 しかし、最も完璧だったのは試合後の展開。

 勝者・棚橋を讃え、なだめすかし、髪切りからエスケープするかのように見せる矢野。しかし一通りの悪あがきを終えたあと、突然覚悟を決めたように跪きます。どうぞ髪を切ってくれと両手を広げてみせる。どこからどう見ても、うさんくさい光景。説明のいらない世界。

 案の定、急所打ちのダブルクロスが棚橋を襲います。そこから、若手とケイオス(矢野と飯塚)が入り乱れての混沌状態が展開され、俄然、その後の ”落としどころ” に注目が行く。お客さんの気持ちは、前のめり状態というところでしょう。

 やがて、ケイオスがリングを支配し、棚橋の髪が切られそうになったそのとき、さっそうとKUSHIDAが乱入。ここでお客さんは、なるほどと思ったはずです。先日の後楽園大会第2試合で、ケイオスがKUSHIDAを蹂躙し始めたそのとき、救出に入ったのが、棚橋でした。そしてここではその逆。

 ここで一つの仮説ができます。理由はともかく、棚橋とKUSHIDAは求め合っているのだなと。正タッグパートナー不在の棚橋が、6.26NOAH参戦の相棒にKUSHIDAを抜擢するのかもしれない。いや、それはデヴィットの役目(IWGPジュニア戦後、青木がデヴィットにくってかかった)と考えられるところだから、その後に控えた6人タッグトーナメントでのタッグ結成かもしれない。そんな感じで、一つの得心をします。

 人は、自ら解を出したと感じると、そこで思考を止めてしまうもの。前のめり状態をやめて棒立ちに近い状態になります。

 僕個人としては、KUSHIDAの新日参戦時の扱われ方や、試合後コメントを見て、ちょっと特別扱いが過ぎるのでは、と思っていたことから(ハッスル時代は好感を持って見ていた選手ですし、普通にいい試合をする選手だと思っていました。念のため)、若干引き気味になりました。なんでここまで特別なのか、と…。目の前の状況と組み合っているとすれば、手を突っ張って後ろに体勢をひいている状態です。

 そこを見透かしたかのように小内を刈ってきたのが、なんと、あのTAJIRI。

 乱入のKUSHIDAがカプセル怪獣的限界を見せ力尽きたそのとき、さっそうとTAJIRIが乱入。飯塚と矢野にグリーンミストを吹き付け、棚橋をアシスト。めでたく矢野へのバリカン刈りを成就させました。場内お祭り騒ぎです。

 リング上握手し、抱き合う、棚橋とTAJIRI。思えば去年のG1から冬にかけて、泥沼の抗争を闘っていたのがこの2人。その後、関係はフェイドアウトしていたものの、互いを意識する発言をしたこともありました。タッグもありかな、というラブコールに似た発言をしたことが、互いにあります。それが6月のこの日、ビッグサプライズとともに結実した、と。ほぼ1年をかけた大河ドラマ的展開に、感慨すら感じさせます。入場ランプでそろい踏みした棚橋、TAJIRI、KUSHIDAの姿に6人タッグトーナメント参戦の気配も感じられました。大団円。

 綺麗にやられました。

 正直、TAJIRIが棚橋を救出しただけでは、ここまでの衝撃は無かったと思うんですよね。びっくりするけど、それだけといいますか。そういう乱入はこれまで、あまた見ています。

 乱闘で前のめりにして、KUSHIDAの登場で気を緩めさせ(僕的には後ろに逃げる)、と、見る側を振り回し、体勢を完全にコントロールしたところで、最後にTAJIRIが小内を刈った。この、TAJIRIにつなぐまでのコントロールぶりが完璧だったからこそ、綺麗な一本が決まったんだと思うんですよね。策士TAJIRIの手引きなのかなんなのか…。

 いずれにせよ、ひさしぶりに、「やられた!」というシーンを目の当たりにしました。だからプロレスは、あなどれないんですよね。

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 僕は突っ張って後ろに重心を移動していたから、綺麗に小内を決められたんだと思うんですよね。だから興奮して書いてますが、人それぞれなんでしょうね(って当たり前なことだよ)。

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コメント

はじめまして。6.20矢野で検索からたどり着きました(笑)
昨日の会場は盛り上がってましたね!!
髪を切られたお客さんの近くでしたので、その後の棚橋をたきつけるような彼の怒鳴りに周りは爆笑でより盛り上がってましたね。
私もKUSIDAにこの扱いは・・・やはり新日内に人望のない棚橋だからか?など???な感じでリング上を見つめていましたのでTAJIRIの登場には驚きました。(バーターな感じがありありですが)
私的には6人タッグは丁度帰国予定のTAICHIかと思っていたので、このまま↑の3人となればTAICHIは内藤・裕次郎と?など妄想は止まりません(笑)
昨日の興奮が蘇るようなレポをありがとうございました。

ケイオスは坊主揃いですから、今のタイチにぴったりですね(おい)
僕もタイチ、OKUMURAと組んでのトーナメント出場かしらと思ってたので、なおのこと驚きでした。って、まあ、まだどうなるかわかりませんが。
しかし、あのお客さんの近くだったって幸運ですね。是非、詳細を。ってもう見てないか。

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